Look Mickey, Roy Lichtenstein
East Building Upper Level, Gallery 407-D
この作品《おい、ミッキー》は、ロイ・リヒテンシュタインが大衆文化のある場面と様式を取り入れて作成した最初の作品と思われます。そのベースとなったのが1960年に発行された絵本『ドナルド・ダック:ロスト・アンド・ファウンド』[ET1] です。リヒテンシュタインは、絵本の背景の人物を省き、視点を90度変え、色調を黄色と青の帯にまとめ、キャラクターの表情を簡略化するなどして微妙に変化させ、もっと統一された画像を作り上げました。様式としては、太くて黒い輪郭線や原色を使用した色使い、ドナルドの目とミッキーの顔に見られるインクのドットなど、印刷物の様式を模倣しています。このドットは、当時大衆向けの漫画や雑誌で使用されていたベンディ印刷で使われるものでした。

Roy Lichtenstein, Look Mickey, 1961, oil on canvas, Gift of Roy and Dorothy Lichtenstein in Honor of the 50th Anniversary of the National Gallery of Art, 1990.41.1